木材商社の営業を3年やって気づいた、"値段で戦わない"営業の本質
2026-04-18 公開
「また値下げか」
木材商社の営業をしていたとき、何度この言葉を聞いたかわからない。
木材はどの商社も同じメーカーの同じ商品を売る。品質も大差ない。だから顧客は「もっと安くしろ」と言う。それが当たり前の世界だった。
でも、私は値下げ以外の方法で、低迷していた既存顧客の売上を前年比200%まで回復させた。
どうやったのか。正直に話す。
値段で戦わない営業が実践した3つのこと
① とにかくレスポンスを速くした
顧客から連絡が来たら、どんな些細なことでもすぐに返す。「確認して折り返します」ではなく、「今すぐ動きます」を体現する。
木材業界は年配の顧客が多く、「若手は使えない」という先入観がある。それを覆す一番の武器が「レスポンスの速さ」だった。「あいつに頼むと早い」という評判が広がると、価格よりも信頼で選ばれるようになる。
「あいつに頼むと早い」——この評判が広がった瞬間、価格の話は出なくなった。
② クレームを最大のチャンスと捉えた
木材は生きている素材だ。同じメーカーの同じ商品でも、品質にムラがある。だからクレームが多い業界だ。
私はクレームが来たとき、まず上司への報連相を徹底し、スピーディーに動いた。謝罪するだけでなく、「どうすれば再発を防げるか」を顧客と一緒に考えた。クレーム対応で誠実に動くと、その後の関係が格段に深まる。「この子なら信頼できる」と思ってもらえたとき、価格の話は出なくなる。
③ 「情報」を持っていく営業をした
ただ商品を売りに行くだけでなく、「最近こんな木材が流行っています」「今後この材料は値上がりしそうです」という業界情報を持っていった。
顧客にとって役立つ情報を持ってくる営業は、「また話を聞きたい」と思ってもらえる。これが長期的な関係構築の基本だ。
結局、営業の本質は「信頼残高」を積み上げること
値段で戦うのは、信頼残高がゼロのときだ。
レスポンスの速さ、クレーム対応の誠実さ、役立つ情報の提供。これを積み重ねると、顧客の頭の中に「信頼残高」が積み上がっていく。そうなると、「少し高くてもあいつから買う」という関係になる。
これは木材商社での経験から学んだことだけど、その後の電機メーカーでも、営業代行でも、教育業界でも、ずっと使い続けている考え方だ。
営業の本質は、商材が変わっても変わらない。 信頼を積み上げることだ。
※本記事は筆者の実体験をもとに作成しています。会社名・個人名・特定できる情報はすべて匿名化しています。
